熱中症に気をつけよう!2016年07月19日更新

体温調節機能が十分に発達していない乳幼児は、大人よりも熱中症にかかりやすいと言われています。また、うまく体の調子を言葉で伝えられないことも考えられますので、より一層の熱中症対策をおこなう必要があります。

熱中症とは

熱中症とは、暑い環境で生じる健康障害の総称です。
体温調節は、脳内の視床下部にある「体温調節中枢」が担っており、体温を一定に維持する働きを持っています。私たちの身体は体温が上がりすぎると、「血流」や「汗」により元の体温に戻そうという働きが起こります。
血液は、体内にこもった熱とともに身体の表面近くを巡るとき、皮膚の毛細血管を通じて身体の外へと熱を放出します。また、汗は蒸発するときに皮膚の表面から熱を奪うため(気化熱)、体温が下がります。
乳児や幼児は、大人より新陳代謝が活発で体温が高いのが特徴です。しかし大人と比べて、汗腺の発達が未熟なため、うまく体温調節をすることができません。炎天下の車の中など、体温よりも周囲の温度が高くなる場所では、短時間で体温が上昇し、生命に危険が及びます。

熱中症が起こりやすい条件

熱中症には「環境」、「からだ」、「行動」の3つの要因が関係しています。熱中症になりやすいのは、これらの要因が重なったときです。また、室内でも熱中症になるリスクがあるので注意しましょう。

環 境・・高温(気温25℃以上で患者がではじめます)
     多湿(湿度80%以上)
     強い日差し
     突然の気温上昇
     閉め切った部屋
     風通しの悪い場所

からだ・・体力のない乳幼児や高齢者
     糖尿病や心臓病などの持病
     肥満
     下痢や発熱での脱水状態    
     食生活の偏り
     睡眠不足

行 動・・激しいスポーツや活動 
     屋外での長時間にわたる活動
     水分を補給しにくい状況

d9f424e0ab6e5a3395a29414ff20cf38b7bc65f5.png

子どもが体の水分を失いやすい理由

①体液量、とくに細胞外液が多い
新生児期から小児期は体重に占める体液の割合が70~80%に達します。体液は細胞内液と細胞外液にわけられますが、小児は細胞外液が多いという特徴があります。通常、体液の喪失は細胞外液から始まるため、小児は脱水症になりやすいのです。

netu_02.png

②体重あたりの不感蒸泄が多い
発汗以外に呼気や皮膚などから知らないうちに失われる水分を不感蒸泄と呼びます。不感蒸泄は、大人では体重1kgあたり15ml程度ですが、新生児や乳児では体重1kgあたり15~25ml程度にもなります。失われる水分が多いので、それに見合う水分を補わないと脱水症にかかりやすくなります。

③腎臓の機能の発達が十分ではない
子どもの腎臓の機能はまだ十分に発達していません。体液の喪失を防ぐためには、腎臓で水分や電解質を再吸収する必要がありますが、腎機能が未発達だと水分や電解質が失われて脱水症に陥りやすくなります。

④自分の意志で水分補給できない
新生児や乳児は、喉が渇いても自らの意志で水分や電解質の補給を行うことが難しく、脱水症に対する予備能力も低いため、保護者が気づくのが遅れると容易に脱水症になります。

⑤水分の出入り比率が大きい
小児は成人と比べて水分の出入りが大きいのが特徴。成人では1日に細胞外液の7分の1程度が入れ替わりますが、小児ではおよそ2分の1にも達します。そのため、食事量が減ったり、下痢や嘔吐を起こしたりすると脱水症になりやすいのです。

⑥照り返しの影響を受けやすい
大人よりも身長が低いため、地面から照り返しの影響を強く受けます。このため、大人が暑いと感じているとき、子どもはさらに高温の環境下にいる事になります。大人の顔の高さで32度の時、子どもの顔の高さでは35度くらいあります。

netu_03.png

参考・引用:かくれ脱水JOURNAL

熱中症の分類と対処法

熱中症発症のメカニズム

体温上昇→発汗→体液不足(脱水症)→発汗ストップ(熱がこもる)→熱中症

netu_g01.png冷やして、水分と電解質を補うことが熱中症治療のポイント!

netu_04.png

早期発見のポイント

以下の項目で2つ以上あてはまる場合は脱水症(熱中症初期段階)を疑います。

  • 爪を押したあと、色が白色からピンク色に戻るまで3秒以上かかる
  • 口の中が乾燥している
  • 舌の表面に亀裂がある
  • 皮膚に張りがない
  • 手足が冷たくなっている
  • 舌の赤みが強い
  • 舌が白いものに覆われている
  • (新生児の場合)おでこがくぼむ
  • 不機嫌、あやしても泣き止まない
  • 泣いているが、涙の量が少ない
  • 熱があるのに汗をかかない
  • 食欲がない
  • 眠りがち
  • おしっこの量が少ない、色が濃い

熱中症予防のポイント

①子どもの異変に敏感になる
顔が赤く、ひどく汗をかいている場合は、涼しい場所で十分な休息を取らせましょう。

②外出時は照り返しに注意
子どもは照り返しの影響を大人より受けることを常に意識しましょう。
ベビーカーは、地面からの位置が高いものを選ぶと、照り返しの影響を受けにくくなります。

③服装を選ぶ
意識的に涼しい服を着せるようにしましょう。暑さに応じて脱ぎ着するよう教えましょう。

④水分をこまめに飲ませる
【適切な水分補給の仕方】
大量の水分を一気飲みすると、すべて体に吸収されるわけではなく、余分な分として体から排泄される量が多くなり、また腎臓への負担も増えます。水分は一気に飲むのではなく、活動度に合わせてこまめにとりましょう。また、水分だけではなく塩分も...と聞いたことがあるかもしれませんが、スポーツ飲料などを毎日飲むのはおすすめできません。食事がきちんと取れているようであれば、普段の水分補給は水やお茶で十分です。汗をかくような活動やスポーツをする場合に、2倍に薄めたスポーツドリンクや、経口補水液を飲むようにしましょう。

経口補水液の1日の摂取量の目安

netu_g02.png

日頃から暑さに慣れさせる
適度に運動させ、暑さに強い体を作りましょう。本格的に暑くなる前から運動することが大切です。
いつもエアコンの効いた部屋にいて汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。

絶対に、車内に子どもを置き去りにしない
ちょっとの間だけだからと油断せず、常に一緒にいてあげる心配りを忘れずに。

参考・引用:環境省×熱中症予防声かけプロジェクト「子ども(保護者)への声かけ」

お役立ちリンク

東御市民病院 みまき温泉診療所 助産所とうみ 身体教育医学研究所 楽育ひろば 東信わくわくネット 東御こころのむきあいネット 市立図書館 梅野記念絵画館 丸山晩霞記念館 広域ガイド

ページの先頭へ

ページの先頭へ