子どもの自殺予防 ~私のこと、見て!聴いて!~2016年01月14日更新

子どもの自殺の現状

20歳未満の死亡者数を比較すると、自殺による死亡者数は交通事故による死亡者数の2倍以上です。 15~19歳の死因別では第1位になっています。 自殺の原因や動機は、学校問題・健康問題・家庭問題・男女問題などが多くなっています。

第1位第2位第3位
10~14歳 悪性新生物 自殺 不慮の事故
15~19歳 自殺 不慮の事故 悪性新生物

子どもの自殺の特徴

(1)衝動的

それまで特に変わったところがあるようには見えなかった子どもが急に自殺をしてしまうことが多くあります。年齢が低い程この傾向が強くみられます。冷静な判断ができなかったり、激情に駆られて前後の見境いがなくなりやすいことによるためと考えられます。

(2)致死度の高い手段

首をつる、高層ビルなどから飛び降りる、列車に飛び込むなど大人は怖くてなかなかできないようなことをあえて実行するため、助かりにくく致死度は高くなります。

(3)大人からみるとささいな動機

自殺の動機が大人から見ると何ともささいであったり、腑に落ちない感じのすることが多くあります。場合によってはなぜ自殺までするのかよく理解できないような事例もあります。特に年齢の低い子どもでは、そうした傾向があり、例えば親や教師に注意されたとか、欲しい物を買ってもらえない等の理由で自殺することもあります。このように、大人から見るとささいな動機のように見えるのですが、子ども自身にしてみるとそれぞれ死に値するような深刻な理由になっている点が重要です。

(4)他の影響を非常に受けやすい

友人が自殺した後、自分も自殺をしてしまうとか、新聞などで子どもの自殺が報道されると同じような自殺が続発する、あるいは自殺した子どもの手記などを読んで自分もその後を追うといったふうです。昭和61年には、ある女姓タレントのビルからの飛び降り自殺の影響もあって、1年間に全国の小中高生268人が自殺しました。このように一人の子どもの自殺があった場合、その友人とか、級友、同じ学校の児童生徒などには特に注意する必要があります。心理的に未分化・未発達なため、判断力は乏しく、自分の信念や考え方なども完成されていないため、容易に動揺し、引きずられてしまうというわけです。

(5)生と死のけじめがはっきりしない

学生ぐらいまでは、死ということがまだ観念的にしか把握されておらず、死んでもまた生き返ってくるとか、生まれ変れるものだなどと考えたりします。また死を苦しみを避けるとか、休養することぐらいに考えているようなこともあります。 特に女子では死にロマンチックな夢を描いたり、死後の世界を美化して、あこがれているようなことが少なくありません。そのために現実の苦しさや醜さから逃れ、死のうという気持ちを強めてしまうことになり、一時的にこの世から逃れる手段として自殺を考えがちです。

(6)その他

この他にも、登校拒否・家出・非行などから自殺に至ったり、友達に同情して道連れや後追い自殺をすることもあります。これらはいずれも子どもの心理の特徴に由来するものであり成人にはあまり見られません。

自殺の心理

自殺は、「長い時間をかけて、危険な心理状態に陥った結果」であることが一般的です。

・強い怒り
やり場のない怒りを自分に向ける。(自分をいじめた者に対する復習から自殺を選ぶこともある。)

・絶望感
苦しみが永遠に続くという思い。何とかして自分の存在を主張し、目立ち、認めてもらおうとする願いを、死によって果たそうとする。

・強い孤独感
誰にもわかってもらえない。見捨てられていると感じる孤立無援感。居場所がない。

・心理的視野狭窄
自殺以外の解決方法を考えられない。

・価値観の喪失
生きる意味を見出せない。生きていても仕方がない。

子どものSOSサイン

子どもの自殺には、事前に必ず自殺のサインがあります。「死にたい」「生きているのがいやになった」というような直接的な表現によるサインの場合もあれば、「学校をやめたい」というような間接的な表現によるサインの場合、また、身辺整理というような行動によるサインの場合などがあります。また、不眠、食欲低下、倦怠感などの身体症状が現れたり、外出を避ける、周囲へ無関心になるといった行動が見られる場合もあります。こうしたサインを受けた時には、その子の気持ちを理解して支えることが必要です。

自殺を未然に防ぐために

子どものSOSサインに気付いたら...TALKの原則→自殺の危険性が高いと思われる人への対応の原則

ell・・・・・はっきりと言葉に出して「心配している」ことを伝える
sk・・・・・自殺をほのめかしたら「どんなときに死にたいと思ってしまうの?」と率直に聞く
isten・・・・話をさえぎらずに「ゆっくり」聴く。気持ちを一生懸命受け止める
eep safe・・「ひとりにしない」など、子どもの安全を確保して専門家に相談する

家庭での配慮

1. 子どもを孤独にしない

ふだん明るく、人を笑わせるような子どもであっても、親からみて何の不満もないはずという子どもであっても、淋しい孤独な心を抱いている場合があります。子どもを孤独に追いやる親は、概してうるさくつきまとってあれこれと口をはさみ、子どものいうことを簡単に拒否する自己中心の親に多いといわれます。

2. 死の教育をしない

「お前みたいな人間は死んでしまえ」などという言葉を不用意に口にするのは、死に追いやる教育をしているようなものです。「死」や「生」の意味を正しくとらえさせる教育を、慎重な配慮の下に行われなければなりません。

3. 子どもの頭で考えよう

子どもと大人とでは、知識や経験の量も、判断の内容も違います。大人の考え方だけで子どもを見、物事を要求したり、叱ったりすることは、子どもの心をゆがませることになります。子どもの身になり、まず子どもの立場で考えてその後、大人の考え方を加えて語りましょう。

4. 家庭ではよく話し合おう

中・高校生になった子どもは、表面では親に反抗したり、しゃべらなくなったりしていても、心の中ではよい話し相手、相談相手としての親を求めています。普段から、親子が理解し合えるような内容のある対話をしていることが必要です。

5. 親は聞き役に回る

親子の対話で大切なことの一つは、親が子どもの話を最後までよく聞くことです。子どもの話を聞いてくれない親、自分ばかりしゃべっている親、初めは聞くが途中で怒ってしまう親、子どもの話をすぐけなす親などは子どもの気持ちや本当に言いたいことの内容をとらえることができません。

6. 夫婦は仲よくしよう

両親の不仲の影響を受けて、その犠牲になったと思われる事例が沢山あります。このような悲劇を生じないために、夫婦の仲がよく、明るい家庭であることが必要です。

7. 子どもは模倣で育つ

子どもは、日常の言葉や動作のみならず、その感情をも、親や周囲の大人から模倣しています。生命を大切にする習慣や感情も、親や教師や社会から模倣し、学んでいくものです。生命尊重のための情操を養い、しつけを行うことや環境を整えることは、大人の重要な仕事です。

8. しつけは普段から

自殺する子どもには、さまざまな性格があります。中でも、すぐ人に頼ったり逃避したりしやすい性格、あるいは潔癖性で物の見方、考え方に柔軟性がなく、自分の考え方にこだわりやすい性格の子どもなどが自殺に向かいやすいといえます。これらの性格をも含めて、それぞれの性格に合ったしつけやコミュニケーションをとり、生ていくことの大切さを伝えていきましょう。

9. 親自身の性格を見直そう

一般に、自殺しやすい性格は、逃避しやすい人、挫折しやすい人、神経質で几帳面、きまじめで融通性のない人、依存的で、未熟な人、情緒の不安定な人、必要以上に劣等感をもちやすい人などと言われています。自殺した子どもの親をみると、子どもと同じ性格をもっている場合が多いといわれます。子どもの性格を直そうとする前に、親自身がまず自分の性格を見直し、改めることが大切です。

子どもたちへ

みなさん、日々の生活の中でこのように感じることはありませんか? 楽しいことなんてひとつもない、自分は周りの人に迷惑をかけている、自分の居場所がひとつもない、周りの人に悩みを相談できない、自分の気持ちは誰にも分かってもらえない、何もかもうまくいかない...。
その思いの原因はどこから来るのでしょう?友人・先生・家族・学習・進路・部活・恋愛...原因はひとつではないでしょう。
人は誰でも悩みを持っています。誰にでも「こころ」が苦しくなるときがあります。多くの人は、その悩みを友人や家族に話し、解決はしなくても、気持ちを少しでも楽にすることで、悩みと共存しながら生きています。しかし、本当に悩み、苦しくなると、死ぬしかないと考えることがあります。
でもその前に、一度立ち止まってみてください。あなたのことを大事に思ってくれている人、きっといると思います。
あなたのことを心から心配してくれている人、きっといると思います。 今まで裏切られてきましたか?絶望してきましたか?それでも、周りのすべてに絶望しないで。すべてに失望しないで。誰でもいいから誰かに、話をしてみてください。弱音を吐いてもいい、怒ってもいい、泣いてもいい。失敗だって、挫折だって、ある。あなたはひとりではありません。あなたも愛されているのだから。

相談窓口

学校生活相談センター

いじめ・不登校・体罰など、学校生活に関する悩みについて、子どもや保護者の方からの相談を受け付けています。
TEL:0120-0-78310 (24時間)

子ども支援センター

TEL:0800-800-8035(子ども専用)
TEL:026-225-9330(大人専用)
(月~土 10:00~18:00)

こころの健康相談統一ダイヤル

「消えてしまいたい」「家族や友人に死にたいと訴える人がいる」「身内が自殺して辛くてどうしようもない」など、自殺に関する相談
TEL:0570-064556
長野県精神保健福祉センター内
(平日 9:00~16:00)

引用・参考HP:長野県教育委員会

お役立ちリンク

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