メディア・スマホとの付き合いかた ~スマホに子守りをさせないで!~2016年01月28日更新

はじめに

テレビ・DVD・ゲーム・スマホなど、メディアの発達に伴い、子どもがメディアに接する機会が増えています。今や国民の6割がパソコンや携帯電話を使い、わが国も本格的なネット社会に突入しました。
03年、07年の2度の国際調査(IEA)で、日本の子どもは世界一のメディア漬けであることが明らかになりました。乳幼児からの早期接触、子ども期の長時間接触の結果、日本の子どもの身体や心の状態に大きな異変が起きています。外遊びの激減で体力・運動能力はピークの85年から大きく低下し、親子の愛着形成もメディア漬けで妨げられ、「孤独」を訴える子どもは世界一多い29.8%にも達しています(07年ユニセフ)。
日本小児科医会でも、「これからもメディアは発達し多様化して、メディアとの長時間に及ぶ接触はいまだかつて人類が経験したことのないものとなり、心身の発達過程にある子どもへの影響が懸念されています」との見解が出されています。
今回は、様々なメディアが子どもに与える影響について考えていきます。

乳幼児のメディア・スマホ接触の現状

"子どもに良い放送"プロジェクト調査によると、子どものテレビとの接触時間は、0〜1歳児だと1日平均で3時間程度。2〜5歳になると外遊びができるようになるので、2時間〜2時間30分程度です。
また、子どもを静かにさせるためにスマートフォン(タブレット端末含む)の画面を見せたり、触らせたりする「スマホ子守」が保護者に広がり、3歳児では3割に上ることが福岡市のNPO法人「子どもとメディア」の調査で分かっています。子どもとの関係でスマホを使う目的(複数回答)は、3歳児の保護者は「静かにさせる」が最多の31%。テレビ電話などの「コミュニケーション」(17%)や「教育・知育」(16%)を上回りました。3歳児が自分でスマホを触る頻度は「週2回以上」が23%を占めています。
「スマホ子守」は乳児の保護者にも浸透しつつあり、4カ月児では「泣きやませる」が8%、1歳半児では「あやす」が18%。スマホを使いたがったり、取り上げると嫌がったりする1歳半児は2割を超えている状況です。
以下に、1歳6ヶ月児・4ヶ月児におけるメディア・携帯電話との接触状況を示します。

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メディア視聴・スマホ使用のリスク

子どもは人とのやりとりを通して、人を信じる心や親子の絆などの発達の基礎ができます。子どもはコミュニケーションを通して、顔の表情・雰囲気の微妙な変化を感じ取って、相手の気持ちを考える力をつけていきます。おもちゃ、食べ物、土や砂などを触り、その感触を楽しみ、物の性質を覚えます。物を落としたり、転がしたりして、物理の法則を学んでいきます。
当然、テレビ漬けになると、親子のコミュニケーションの機会が減り、対人関係の発達・言葉の発達を妨げることにつながります。それがやがて注意力の低下や情緒が不安定になることも起こり得ます。
テレビ画面は、乳幼児からすると強烈な光と音の刺激であり、それに慣れてしまうと、弱い刺激・微妙な変化などが見分けられなくなってしまいます。また、乳幼児の時期は、大人の数十倍の神経発達がある時期です。視神経についてもそうで、この時期に3D映像や平面画像を見せ続けると、視神経の発達に悪影響を及ぼします。さらに、光刺激から数時間は、睡眠リズムができないといわれており、夜泣きがひどいことの原因に、「光刺激が強い」という場合もあります。

メディア・スマホとの付き合いかた

誕生したての赤ちゃんの脳は非常に柔軟で、外部からの小さな働きかけでも大きな影響が出ます。故に悪害も幼い時ほど、マイナスの作用は大きくなるのです。テレビが乳児に与えるマイナスの影響を考えると、できるだけメディアやスマホを見せずに、子どもとのコミュニケーションを大切にしたいものです。
しかし、テレビやDVD・スマホで見る動画などは、ママが忙しい時間帯や、静かにしなければならない公共の場所では、便利なツールです。他にも、子育て家庭を助けるスマホアプリなどもたくさん出てきているので、そうしたツールがあることはすばらしいことです。そして、珍しい動物や外国の風景を見ることができたり、しつけの助けになる番組もあります。ですので、メディア・スマホは上手に活用すると有効に使えるでしょう。

  • 番組を決める

動物や小さな子供が出てきたりするものや、幼児向けの教育番組など、子供の成長に有益な番組をピックアップして見せるようにしましょう。

  • 時間を決める

朝の家事が忙しい時間帯だけ、または見せたい番組があるときだけなど、時間を決めて見せましょう。

  • テレビを見ているときも話しかける

例えばテレビの登場人物を指して、子どもに「○○ちゃんどうしてた?」など対話的な質問をするようにします。そうすると語彙や情報をインプットしやすくなります。

メディア・スマホを見せること自体が悪いのではなく、それらを見せておくとおとなしくしているので、ついつい大人は長時間、見せっ放しにしてしまう...それがいけないのです。メディア・スマホが習慣になる前に、大人の意識を変えることが必要かもしれません。歩きながらスマホを触っていませんか?隙間時間があればゲームをしていませんか?メディア漬けから抜け出して、遊びや仲間関係作り、自然体験や文化活動などの生き生きした生活を広げられるといいですね。

一般社団法人 日本小児科医会
http://jpa.umin.jp/media.html

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