しつけって、どういうこと?2016年04月 6日更新

はじめに

人に迷惑をかけない人に、他人を思いやれる人になってほしい...どの親もそう願っているのではないでしょうか。しかし、きちんとした大人に育ってほしいと思うあまり、しつけが厳しくなると、子どもの悪い面ばかりが気になり、思い余って叩く・怒鳴るという場面も出てくるのではないでしょうか。
育児では避けて通れない「しつけ」。「叱る」ことをどのように考えるべきなのでしょうか。

しつけとは

子どもが自分の頭で考えて判断して行動を選択し、決定できる(自律性)ように導くこと、人間として必要な規範意識や道徳感を持つこと、そのために適切なアドバイスをして手助けをするプロセスが「しつけ」です。
叩いたり怒鳴ったり叱責して子どもの行動をコントロールすることは、しつけとは違うのです。親にとって望ましい行動をただ押し付ける事は子どもに反抗心や無力感を植え付けることにもなりかねません。子どもは、親とは別な存在、もともと思い通りにならない別な存在です。もちろん、思い通りにならないからとほったらかしにするということではありません。社会の中で生きていけるように、教えていくことが大切です。
しつけとは、「躾」と書きます。字のごとく、その子自身の行動が美しく育つように、親が子どもに教えていくことかもしれませんね。

叩くことは、なぜよくないのか

「叩かずに育てたい」と思っても、現実にはイライラが溜まり、思い余って手が出てしまうこともあります。叩くことで子どもの注意を引いたり、「お母さんは怒っているんだよ」という気持ちを伝えたいという気持ちがあるのでしょう。
「叩く」「怒鳴る」などの行為には即効性があります。叩かれると、痛い、怖い思いをしてビックリし、叩かれたくないからその行為を一旦やめるでしょう。即効性があるので、繰り返されることになります。ママ自身、それ以外の「しつけ」の方法がわからなくなってしまう危険があります。そしてエスカレートしていきます。
子どもを叩いたり怒鳴ったりするのは、ほとんどが大人の怒りのはけ口です。しつけの効果を期待できないどころか、「腹がたったら暴力を振るっていい」ということを子どもが学んでしまいます。友だちとトラブルになったり自分の思い通りにならないときに言葉を使って解決するのではなく、相手を叩いたり、ののしるようになります。それがいじめにつながるケースもあります。叩かれたり怒鳴られたりすると、怒られないようにするためにだけ行動するようになります。叩かれるまではやってもいいんだという基準も、子どもの中に芽生えてくるでしょう。そのうえ、子どもは「自分は悪い子だから」という自責の念や、「どうせ自分はだめなんだ」という無力感を持つようになります。

子どものこころの発達としつけの関わり

子どもの発達や個性は個人差が大きく、ほかの子と比べても意味がありません。また、「しつけ」となると能力以上のことを要求してしまいがちですが、子どもの心と体の準備ができているか見てからしつけの本腰を。ただし、「危険」や「道徳=お友達に乱暴しないなど」は何歳でも、わかるように伝えましょう。

赤ちゃんには言うことがどれだけ伝わっているのでしょうか?いつ・何を・どうしつければいいの?


~6ヶ月
お母さんへの信頼感を育てましょう。そのために、スキンシップが大切です。優しく、大切に扱われることで、大人への信頼が育ち、人と関わることの幸福感を育むことができます。

6ヶ月~1歳
大人から見ればいたずらでも赤ちゃんにとっては「探検」や「学習」。早い赤ちゃんだと9~10ヶ月ぐらいで口調からしかられていることを感じ始めますが、好奇心を満たしてあげることも必要です。むやみにしからず、大人の側で事故予防に注意しましょう。

1~1歳半
簡単なことばを理解しはじめます。短い言葉でしかった理由を説明しましょう。子どもと正面に向き合い、目線を合わせ、感情的にならずに伝えましょう。長い説明はまだ理解できません。危なくない範囲でやりたがることは自由にやらせ、陰からそっと手を添えてあげましょう。何でもまねしたがるこの時期には、歯磨きなど、やりたがったら積極的に誘い、上手にできたら思い切りほめてあげましょう。ただし、ここぞと教えたり、強制すると逆効果。好きにやらせてみましょう。

1歳半~2歳
自我がはっきりしてくるこのころは、興味を持ったことは積極的に取り組ませていきましょう。急に言うことをきかなくなり、泣いたりすることもありますが、指示に従えないのは子どもなりの理由があります。話を聞いてやり理解するよう努めましょう。友達を意識しはじめますが、最初から上手に遊べるわけでなく、ぶつかり合うことも多いので、お母さんが仲介する形でモデルを示し、気持ちを代弁してあげましょう。

2歳~
指示の意味はわかっても、自分のやりたいことと違うときは抵抗してきます。やみくもにしかって言いなりにさせるのはよくありません。子どもにどうしたいのか聞き、ときには交換条件をのんであげるなどして決定権をもたせましょう。ママの期待に答える満足感を覚えるのもこの時期です。また、友達と遊んでいるときは干渉をひかえ、トラブルが起きたときだけ仲介に入りましょう。また、上手な遊び方のモデルを示してあげましょう。

3歳~
第一次反抗期と言いますが、反抗しているわけではありません。主張を上手く言葉にできないので「イヤ」と置き換えているだけです。一方的な指示でなければがまんや待つこともできるようになります。出かける前にしてはいけないことを約束、守れたらほめてあげましょう。泣いても「約束したことは守る」という態度は基本的には崩さず、根気良く教えること。ただし、静かにしていられるのは15~30分ぐらい。手際よく用事をすませましょう。

4歳~5歳
言葉の理解や表現の発達やその場の状況判断力が高まってきます。また、記憶力も発達してきて、以前に指摘されたことを思い出したりして、必要に応じて自分で行動を抑制したり、逆に主張すべきところで主張したりすることが次第にできるようになってきます。子どもが理解できる言葉でしっかりと説得していきましょう。


参考・引用:cookpadベビー「しかっていいの?-叱る・しつけ、子どもの発達心理学-」

言い方を変えてみよう!

先にも書いたように、叩く・怒鳴るは即効性はありますが、それで言う事を聞いたとしても、聞いた理由は「叩かれたくないから」。決して子ども自身が「納得したから」ではないのです。そして、親がカッとなったときについ言ってしまうのが、「なにしてるの!」ではないでしょうか。これでは、子どもには何がいけなくて怒られているのかわからないというのが事実です。注意の仕方を具体的な指示に変えてみましょう。

例)「どこ行くの!」 → 「そっちは道路だから、こっちに戻っておいで」

  「なにしてるの!」 → 「危ないから、座ろうね」

  「なんでそんなことするの!」 → 「叩くと痛いから、口で言おうね」

  「いい加減にしなさい!」 → 「家でご飯作るから、帰ろう」

  「○○しないと、○○あげない」 → 「○○したら、○○しよう!」

叱っているときにはイライラしているので感情的になりやすいですが、はじめに怒鳴ってしまうと、叩いたり怒りがエスカレートしたりしがちです。自分が感情的になっているかどうかは、叱っているときに、同時に子どもの手を握ったり、抱っこできるかどうかでわかります。思い返してみると、きっと感情的になっているときは、そのような対応はできないのではないでしょうか。手を握ったり抱っこしてあげながら叱ると、子どもは本当に素直に話を聞いてくれます。「怒られて怖い」「ぼく・わたしのことが嫌いで怒っている」ではなく、叱られているけれど、親の愛が伝わり、素直になれるのでしょう。上記のことが口癖になっていると感じたら、これからは一瞬感情をこらえて言い方を変えてみると、その後、親自身も冷静な対応ができると思います。そして、子どもからも全く違った反応が返ってくると思いますよ。

おわりに

しつけは、時間をかけて教えるものであり、今すぐ実行させることではないということを認識すると、気持ちが楽に、子どもにも接していけるのではないでしょうか。しつけというと、厳しく言わなければと思っている人も多いですが、逆に、穏やかに教え続けられたほうが、子ども自身も納得して行動でき、親子の信頼関係も築いていけると思います。大人でも、上司やコーチに何度も怒られると、萎縮して余計できなくなってしまうのと同じで、まして小さな子どもであれば数回言われてもすぐにできないのは当たり前と思いましょう。子どもの個性により、根気強さも求められます。少なくとも10回...多ければ100回同じことを言うつもりで、広い受容の気持ちで接してみましょう。「育児」=「育自」。しつけを通して実は、私たち親も子どもに育てられていることに気づくはずです。

しつけに悩まれたときは、いつでも子育て支援センターにお出かけください。お子さんの遊ぶ姿を一緒に見守りながら、その子に合った関わり方を一緒に見つけていきましょう。

お役立ちリンク

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