朝食、食べていますか?2016年05月 9日更新

ライフスタイルが多様化する中で、朝食抜きやひとりでの食事が多く見られるようになりました。小学生・中学生の朝食の欠食率について、平成22年度全国学力・学習状況調査の結果を見ると、食べていない小学生は3.6%、中学生は6.7%となっています(全く食べていない・あまり食べていないの合計)。
食育の面においても、朝食ではじめる一日がいかに大切か、その重要性が見直されています。「朝ごはんがおいしい」「お腹が空いて目が覚めた」という健やかな状態を作るために、朝食の大切さを学びましょう。

朝食の欠食率とその影響

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厚生労働省「国民健康・栄養調査」よりデータ引用

子どもが朝食を食べない理由は、「起きるのが遅い」(食べる時間がない)、「食欲がない」が最も多いですが、「朝ごはんが用意されていない」、「太りたくない」も少数ですが存在しているのが現状です。
朝食の欠食は、やる気・集中力の欠如や、特定の理由もなく「疲れる」「いらいらする」を訴えるなどの影響のほか、特に子どもでは、学力や運動への影響も指摘されています。

朝食で得られる効果

1. 集中力(学力)の向上

人は、寝ている間もエネルギーを使っています。寝ている間に筋肉や肝臓の中にためておいたエネルギーを使ってしまうので、午前中活動するためには、新しくエネルギーを取り込まなければなりません。
脳は大量のエネルギーを使いますが、脳が使えるエネルギーは「ブドウ糖」だけです。もし朝食を抜くと、脳がエネルギー不足となりぼーっとしてしまう、集中力に欠ける状態になります。また空腹により摂食中枢が刺激されると、動物というのは最も攻撃的・排他的になります。そのような心と体の状態だと、とても落ち着いて勉強するという雰囲気ではなくなります。
きちんと朝食をとり午前中のエネルギー補給ができれば、集中力も高まり、学習効率が上がると言われています。

2. 便秘予防

朝食を食べることで、朝から胃腸の働きが活発になります。空っぽだった胃の中に食べ物や水分が入ると、大腸のスイッチが入り、大腸の働きを促すことにつながります。大腸が元気に働くということは、便秘解消にもつながります。

3. 生活改善(肥満予防)

朝食を食べない理由として多い「起きるのが遅い」「食欲がない」は、単に朝起きられないだけではなく、「夜寝る時間が遅い」「夕食の時間が遅い・夜食を食べる」という背景が隠れていることがあります。実際に、就寝時間は10~14歳が22時24分、15~19歳が23時48分となっています(平成25年版子ども・若者白書-内閣府 第6章生活行動・意識調査より)。また小学生の14.5%、中学生の10.3%がよく夜食を食べているという調査結果がでています。
最近の研究から、体内時計を調整している細胞内のたんぱく質(BMAL1)が、脂肪を蓄積する指図もしているらしいことがわかりました。そのたんぱく質は、午後3時ごろは微量で、午後10~午前2時に最も多くなります。このくらいの時間帯に夜食をとることは肥満につながるだけでなく、食べるもの・量によっては胃腸に負担をかけ、翌日の朝食にも影響してきます。さらに朝食を食べずに、お腹が空きすぎた状態で昼食を食べると、肥満の原因の一つである「ドカ食い」をしがちです。
生活を見直すためにも、早寝・早起き、3食きちんと食べることを心がけたいですね。

朝食のとりかた

脳が働くためには「ブドウ糖」が必要というのは、先ほど書いた通りです。しかし最近、朝ごはんの質に注目した研究がされるようになると、朝ごはんにきちんと「おかず」を食べていないと、脳がスムーズに働いてくれないということがわかってきました。
「朝ごはんを食べている」家庭のうち、「おかずを食べていない」という家庭が半数と言われています。では、どのようなとり方をすればよいのでしょうか。

パンよりは「ごはん」を

ごはんのほうが、パンより食べた後の血糖値の上昇が緩やかですし、「おかず」をしっかりとれるという意味でも、ごはんがすすめられています。急激な血糖値の上昇は、インスリンの分泌を促し、それにより短時間でエネルギー不足になってしまう可能性があります。ごはんは炭水化物なので、たんぱく質や脂質と比較すると血糖値の上昇は早いのですが、工夫次第で、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。お米であれば、五穀米や玄米に、パンであればライ麦パンや全粒粉パン、玄米パンにすると良いと言われています。

おかずは1品増やす気持ちで

朝からしっかり、栄養バランスの整った「おかず」を作ろうと思うと、途端にハードルが高くなりますが、前の夕飯の残りでもいいので、普段より1品、おかずを増やすことを心がけてみてはどうでしょうか。今現在、おにぎりだけ、パンだけのような朝食の場合、まずは夕飯の残りやお味噌汁・スープをつけてみる、次に魚や卵を焼いてみる、そしてサラダや果物をつけてみる...と、徐々に増やしていくのもいいですね。朝は魚を焼いている時間もない!というときは、前日の夕飯のときに、翌日の朝食のことも考えて、多めに作ってはいかがでしょうか。そうすれば、朝はそれを温めて出すだけになりますね。週末に作りおきおかずを用意しておくのも良いでしょう。一手間で、お子さんの活動エネルギーを高められますね!

食事バランスについてはこちら
農林水産省「食事バランスガイド」

「孤食」について

近年、「核家族化」やライフスタイルの多様化により、家族がそろって食事をする「団らん」の機会が減り、食生活も多様化しています。一人で食事をする「孤食」や、同じ食卓に集まっていても、家族がそれぞれ別々のものを食べる「個食」が増え、家族そろって生活リズムを共有することが難しくなっているようです。
内閣府の調査によると、家族と一緒に食べる頻度について、「ほとんど食べない」と答えた者の割合は、朝食は25.5%、夕食も8.8%と、家族がそろって食卓を囲む機会が少なくなっています。
その結果、「孤食」の機会の多い子どもほど偏食になりやすく、食欲も落ちるため、「体調不良になりやすい」「元気が出ない」「精神的な満足感が得られず、情緒不安定になりやすい」といった傾向にあることがわかっています。
食卓はコミュニケーションの場であり、子どもが食経験を広げる場でもあります。
仕事の関係や子どもの塾通いなど、さまざまな事情による「孤食」。いろいろな事情を抱えた家庭もあるでしょう。けれども望んでそうしている方は少ないと思います。子どもたちは、いくつになっても『見てほしい』『わかってほしい』『かかわってほしい』『叱ってほしい』『愛してほしい』と言っています。もし、子どもがひとりで食事をするような時は、家事の合間でも声をかける、親が不在になるときはメモを置き、気にかけていることを伝えるなど、いつでも気にしているんだよというメッセージを伝えるようにするといいですね。

参考・引用:農林水産省「食育の推進」
リンク
厚生労働省e-ヘルスネット「賢く食べるためのコツ」

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